政府支給端末での TikTok 禁止が進むオーストラリア、米国製アプリにも対象を拡大すべきとの意見も 19
納得できる部分もある 部門より
オーストラリアでは政府支給スマートフォンでのTikTok使用禁止措置が省庁ごとに進められているが、専門家からは米国製アプリを含む他のソーシャルメディアアプリにも対象を拡大すべきとの意見が出ているそうだ (The Guardian の記事)。
The Canberra Times の記事によれば 140 近くある連邦政府機関のほぼ半数が政府所有デバイスでの TikTok 使用を禁じているという。アプリを禁止すべきという意見は TikTok に集中しているが、内務省ではサイバーセキュリティ大臣を兼任するクレア・オニール内務大臣の指示を受け、すべてのソーシャルメディアプラットフォームについてセキュリティリスクと政府における正しい利用法を評価しているそうだ。
政府支給端末でのソーシャルメディアアプリ利用について、専門家は TikTok が「悪」で米企業が「善」というような単純な分け方はできないと指摘する。Apple や Google ではアプリの取得できる個人情報を徐々に制限し、ユーザーによるコントロールを強めているが、位置情報を無効にしてもアップロードした写真から GPS データを取得できる。そのため、以前よりは改善されたとはいえ、問題が完全に解決したわけではないとのこと。また、別の専門家は私物デバイスから外部に送られる情報にも注意すべきだと述べている。
問題を根本的に解決するには1本のアプリを禁止するかどうかではなく、オーストラリア人のプライバシーとセキュリティを強化する必要がある。それにはより強力な個人情報保護法やプライバシー教育、エンドツーエンド暗号化の推奨、そして暗号化が小児性愛者だけのものだなどという馬鹿げた考えを終わらせる必要があるとのことだ。