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オゾン濃度が多年生作物の収量減少につながっている

タレコミ by Anonymous Coward
あるAnonymous Coward 曰く、
オゾン濃度は、米国カリフォルニア州の多年生作物の収量に悪影響を及ぼしてきており、年間10億米ドル(約1100億円)の損失をもたらしたとする論文が発表された。気温や大気質が変化すると、農業生産性に影響が出ることは知られているが、多くの研究は、コムギ、ダイズ、イネといった主要な一年生作物に着目したものだった。しかし、果物やナッツのような多年生作物に対する気候変動と大気質の影響についてのデータは非常に少ない。

そこでカリフォルニア大学アーバイン校のChaopeng Hongたちの研究チームは、1980〜2015年に収集されたオゾン濃度、気温、作物収量に関する過去のデータを用いて、気温よりもオゾン濃度の方が、テーブルブドウ、ワイン用ブドウ、イチゴ、クルミ、フリーストーンピーチ、ネクタリン、干し草の収量を減少させることを明らかにした。全体では収穫量の2〜22%の影響があることが分かった。中でも最も大きく影響を受けたのがテーブルブドウで、約22%の収量減少と推定されている。

原因としては、ブドウの生産地であるサンホアキン渓谷のオゾン濃度が高いことが考えられる。また、オゾン濃度が徐々に低下すると収量が増加することを実証した。変化をもたらしたのは、調査期間中に実施されていたカリフォルニア州の大気汚染防止規制だったとHongたちは考えているとしている(Nature ResearchThe VergeSlashdot)。
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