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バナナを絶滅から救えるのは遺伝子編集技術だけかもしれない

タレコミ by taraiok
taraiok 曰く、
バナナが絶滅の危機に瀕している。数十年前からアジアとオーストラリアのバナナを枯死させて甚大な被害をもたらしてきた真菌が、このほど、世界の輸出用バナナのほとんどを生産している中南米コロンビアで確認された。これにより、コロンビア政府は2019年8月8日、非常事態宣言を出した。この真菌は、バナナ品種の一つで世界のバナナ出荷の99%を占めるキャベンディッシュを宿主にするTR4というタイプだという(naturenatureダイジェストslashdot)。

科学者はこの真菌に対応するための対策を研究している。オーストラリアのチームは、キャベンディッシュにTR4に体制のある野生のバナナの遺伝子を組みこむアプローチを取っている。また、別の研究者は遺伝子編集ツールCRISPRを利用して、TR4に対するキャベンディッシュの抵抗力を高めることを模索しているという。natureに掲載された記事によれば、従来の方法でキャベンディッシュにTR4耐性を育種することは不可能とされる。フロリダ大学の植物病理学者は、キャベンディッシュを救う唯一の方法は、そのゲノムを微調整することだけかもしれないとしている。

TR4のような真菌は対策が難しい相手だ。殺菌剤で殺すことはできず、土壌中に最大30年間残ることもある。汚染された機器や乗り物などで移動することで、土壌に真菌がゆっくりと拡散しているものと見られている。今、対策を取らなければ、今後数十年でキャベンディッシュは、実質的な絶滅を迎える可能性があるとしている。
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