国際宇宙ステーションの中でバクテリアや菌が繁殖している
NASAの科学者が、国際宇宙ステーション(ISS)に侵入し、繁殖しているバクテリアや真菌などを調査した内容を公開した。研究ではISS内の窓周辺や運動器具、ダイニングテーブル、寝室、つい先日故障して10リッターもの"液体"を噴出したトイレなどの8か所から、14か月間に3回分のサンプルを採取して行われたという。
微生物の多くは人間由来のもので、地球上であれば人が多く集まるオフィスや病院、ジムなどの器具に付着したものに類似している。具体的には、黄色ブドウ球菌(全サンプル中26%、腸内細菌であるエンテロバクター(23%) といった、健康であれば何ら問題を引き起こすことのない日和見病原体が多いとのこと。
これら日和見細菌は人が健康であれば接触しても何ら問題はないものの、免疫力が低下している場合は感染症を引き起こすことがある。研究者は、これら微生物は自らの繁殖のためにバイオフィルムと呼ばれるヌメリのある膜を形成し、金属などに腐食を起こしたり、空気が通る場所を閉塞させたりするといった害をもたらすこともあると警告している(Engadget、GIZMODO、Slashdot)。