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交通

三菱自動車のアウトランダーPHEVでリモートコントロール機能にセキュリティ上の問題

タレコミ by headless
headless 曰く、
三菱自動車のハイブリッド車、アウトランダーPHEVのリモートコントロール機能で見つかったセキュリティ上の深刻な問題が公表されている(Pen Test Partnersのブログ記事BBC Newsの記事The Registerの記事)。

モバイルアプリによるリモートコントロール機能を備える自動車の多くはモバイル通信モジュールを搭載し、Webサービスを経由して操作を実行する。一方、アウトランダーPHEVはWi-Fiアクセスポイントを搭載しており、スマートフォンと直接接続して操作を行う仕組みになっている。Wi-Fi接続方式は通信費やWebホスティングの費用がかからず、開発費用も抑えられるが、アウトランダーPHEVの場合はセキュリティ面があまり考慮されていないのだという。

アウトランダーPHEVでは、Wi-FiアクセスポイントのSSIDとパスワードがキーレスオペレーションキーに添付された登録情報カードに記載されている。SSIDの変更は可能だが、パスワードを変更することはできないそうだ。問題を発見したPen Test Partnersによれば、パスワードは単純で非常に短いため、GPU×4のクラックツールを用いて4日以内でクラックに成功したという。

SSIDは「REMOTEnnaaaa」(nは数字、aは小文字の英字)となっており、WiGLEのような無線ネットワークマップを利用すれば場所を簡単に特定できる。モバイルデバイスの認証はアクセスポイントへの接続だけで完了し、あとはメッセージを送信して操作を実行可能となる。操作はライトやエアコンのオン/オフ、充電時刻の変更といったもののほか、盗難防止アラームの無効化も可能だったとのこと。

Pen Test Partnersによれば、この問題に対する短期的な対応としては、すべてのモバイルデバイスの登録を解除することだ。これにより、Wi-Fiモジュールはオフになり、キーレスオペレーションキーのLockとUnlockを交互に10回押さなければオンにならない。ただし、モバイルアプリからのリモートコントロール機能は利用できなくなる。中期的な対応としてはWi-Fiモジュールのファームウェア更新、長期的な対応としてはWi-Fi方式をやめることが提案されている。

当初、Pen Test Partnersから問題を報告された三菱自動車は、あまり興味を示さなかったが、BBCに連絡して報道してもらったところ、問題を深刻に受け止めるようになったという。現在、三菱自動車では上述の中期的な対応を準備しているとのことで、オーナーには短期的な対応の適用を勧めているとのことだ。
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長期的な見通しやビジョンはあえて持たないようにしてる -- Linus Torvalds

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