TSA 透視検査、糖尿病患者のインスリンポンプを壊す 29
ストーリー by reo
外道照身霊波光線 部門より
外道照身霊波光線 部門より
eggy 曰く、
ソルトレークシティー国際空港で、コロラド州在住の 10 代の女性が TSA 透視検査を受けたところ、身につけていた糖尿病患者用インスリンポンプが故障してしまうという問題が起きていたとのこと (本家 /. 記事、ABC4.com の記事より) 。
糖尿病患者である Savannah Barry さんは、TSA 職員に医師の診断書を提示したが、通常なら (TSA 職員が手で行う) パットダウン検査となるところが、今回に限っては TSA 透視検査を受けることになってしまったのだという。糖尿病患者の血糖値変化に合わせて 24 時間持続的にインスリンを自動投与するインスリンポンプが停止すれば、糖尿病患者の生命を左右することにもなりかねない。
Barry さんは二度とこうした過ちが起きる事がないよう、TSA 職員に対する研修プログラムの必要性を強く訴えている。
壊れた理由 (スコア:1)
具体的になんで壊れたんでしょうね?X線の影響なんでしょうか?
GWの旅行の時初めて全身スキャナーされましたが、個人的には触られて検査される方がマシだなと思いましたね。
ましてや機器が壊れるぐらいのX線に曝されているとは…
Re:壊れた理由 (スコア:3)
インスリンポンプは、主に精密なポンプと制御用電子回路で構成されるわけで、X線で故障したとすると電源周りとかのバイポーラIC(CMOSだと放射線の影響はない)かな。それにしても人体に大きな影響のない範囲で故障するとはかなり考えづらいけど。電子機器の非破壊検査にX線はよく使われるものだし。
それより、故障後の対応が気になる。空港の近くに専門医のいる病院があって、互換性のあるインスリンポンプの在庫が合ったとは思えないので。まぁ、1型糖尿病でも、ポンプが止まったらすぐに生命の危険があるというわけではないので、地元に帰ってから主治医に掛かったかも知れないけど。
Re:壊れた理由 (スコア:2)
ただ、X線で精密電子機器が壊れるものならば、携帯電話がバンバン壊れてないとおかしいかなぁ。バイブ用にモーター巻き線もあるし。
Re: (スコア:0)
>X線で精密電子機器が壊れるものならば、携帯電話がバンバン壊れてないとおかしいかなぁ
あと、TSAの主張では「飛行機で飛ぶ2分間並の被爆量でしか無い」という事だそうで、それとも矛盾するんですよね…。この程度で壊れるようじゃ、飛行機なんて乗れないでしょって話になっちゃう。
もちろん、医療機器ならではの厳重なエラーチェックが動いていて、通常の電子機器なら多少データが化けようとも動かす部分を、僅かなエラーを拾ってフェイルセーフ的に故障判定を出した、と言った可能性は十分にありますけれど。
でもなぁんかいろいろと調べるとこの透過検査って米国じゃ根深い問題になってるんだなー。
だからプロパガンダに利用された、と言うのが本当の所のような気がする。壊れたか否かに関わらず、医師による書類があるのに検査通しちゃったと言うのは大問題には違いないし。
Re: (スコア:0)
ABCの記事だと
Savannah (see picture) already has a new insulin pump. A company that heard her story quickly got it to her when she got back to Colorado.
と言う事で新しいポンプは地元に帰った後みたいですね。
使えない間は注射で乗り切ったって事なのかな?
Re: (スコア:0)
予備は持たないものなの?
Re: (スコア:0)
ABCの記事よると10,000ドルするそうで。
庶民が2つ購入できる値段では無いですな…。
少なくとも保険は効かなそう。
おそらく予備としては普通のインスリン注射器は持って行ってたんじゃ無いかなとは思うけどそこらへんは出てないんでわからんです。
Re:壊れた理由 (スコア:2)
日本の場合、1型糖尿病だと健保適用です。予備は認められないでしょうが。
Re: (スコア:0)
故障内容が詳細に判らないから予測の範疇を抜け出せませんが、X線でもメモリセルの反転くらいはさせられると思いますよ。
(あるいはフラッシュメモリの内容飛ばすとか)
フラッシュメモリの内容飛ばしたというのなら、再起動→自己診断→不良判定ってパターンに陥る可能性が高いです。
#UV-EPROMは紫外線で時間掛けて消してたんだよね~w
Re: (スコア:0)
ポンプ全開で止まらなくなる故障なら、どうなってたか。
Re: (スコア:0)
低血糖の方が高血糖よりも大変(というか脳がとけちゃう)なので、
故障するにしても全開にはならないようにしてあるのじゃないでしょうか。
Re: (スコア:0)
>1型糖尿病でも、ポンプが止まったらすぐに生命の危険があるというわけではない
壊れ方による。過剰投与したら死の危険があるよ。
正直自動投与なんて恐ろしすぎるけどね…
手動時のヒューマンエラーとどっちがあり得るんだろ?
Re:壊れた理由 (スコア:2)
>壊れ方による。過剰投与したら死の危険があるよ。
さすがに過剰投与は危険すぎるので、少なくとも何らかの異常があれば停止するようにフェイルセーフ化されているかと。
多くの電動、電子制御の医療機器にはこの手のリスクは付きものですから、一定レベル以上の対策が出来なければ、実用化されていないはず。もちろん、設計時には考えられなかったようなトラブルの可能性もなくはないでしょうけれども。
大昔は精神科のインスリンショック療法で亡くなる方がそれなりにいたそうですね。
>正直自動投与なんて恐ろしすぎるけどね…
>手動時のヒューマンエラーとどっちがあり得るんだろ?
どう考えても手動の方ですよ。普通に生活していれば、いつも定時に食事ができるわけでもないし、食事や運動を一定に保つのもむずかしい。職場の理解が得られるとも限らないし。
10代だったりすると、ほとんどの場合、1型糖尿病だと周囲に知られることを嫌うし、部活や行事もありますし。部活帰りにみんなが「小腹が空いたから寄り道しよう」となったとき、断れない子は多いでしょう。
昔のように、注射は医療者しか認めないのであれば、入院し続けるので、この手の問題は発生しませんが。
Re:壊れた理由 (スコア:2, 参考になる)
本家ではClass 2の医療機器 [slashdot.org]だからClass 3並の頑丈さを持っていないとか、X線じゃないよミリ波 [slashdot.org]だよという指摘があります。
Re:壊れた理由 (スコア:5, 参考になる)
>Class 2の医療機器だからClass 3並の頑丈さを持っていない
日本ではインスリンポンプはクラス3医療機器扱いなんだけれど米国じゃ緩いのかな?
と思ってFDAのページ [fda.gov]を見てみたら米国でもしっかりClass3医療機器ですね。確かに故障したら最悪死ぬ可能性のある機器ですからね…。
ちなみにインスリンの注射器はclass2です。本家の人はそれと勘違いしてる気がする
>X線じゃないよミリ波だよ
TSAのページに行くと、後方拡散X線スキャナか、ミリ波スキャナーかどちらか [tsa.gov]と言う事になっていて、X線を利用するものと、ミリ波を利用するものと、両方採用されているようですね。また、ABCの別の記事では明確にX線を使った装置だと書かれています [abc4.com]。
ちなみに、今時だとパッシブタイプの非照射型なんてのもあるらしいですがこれってTSAで認可されてるのかな。妊婦さんでもOKだとか。
Re:壊れた理由 (スコア:1)
モデが4informativeを選んだけど元情報までたどって検証しないと間違い拡散してしまう
の実例になってしまいましたね。
失礼しました。
Re: (スコア:0)
>後方拡散X線スキャナ
通常backscatterは後方散乱と訳しますので、後方散乱X線スキャナと読んだ方が良いかと思います。
Re: (スコア:0)
MRIならともかく、普通に考えたらX線スキャナで壊れることはないでしょう。
単に機器の問題(X線関係なく壊れた)の可能性が高いと思います。
Re: (スコア:0)
パットダウン検査で壊れる場合もあるんじゃないか?
Re: (スコア:0)
パットダウンはしていないと書いていますが。
Re: (スコア:0)
そうでしょうね。
直接が原因じゃなくてもそのタイミングとおぼしきときに壊れれば。
パットダウン検査で壊れないとは必ずしも言えないわけで。
ただ手順的にはそうしろとなっているので、その程度で問題は起こらないと
いうのは確認済みなんだと思います。
一方、医療機械関連が保安検査関係で脆弱性として利用されると、こまりますね。
(泊まりがけの時には可能な限り持参したい手荷物タイプの医療機械を持ってるんで…。)
Re: (スコア:0)
手荷物タイプなら身につけずに、普通に機内持ち込み手荷物用の検査ライン(X線スキャナ)にかければいいのではないですか。
Re:壊れた理由 (スコア:2)
インスリンポンプとは、24時間を通じて超速効型インスリンを注入する携帯型の小型機器です。携帯電話や携帯音楽プレイヤーほどの大きさで、皮下に留置された細いチューブとカニューレ(注入セットと呼ばれます)を通してインスリンを注入します。もちろん注入するインスリンの量は、お使いの方が変えることができます。
という医療機器を手荷物と同一視するのはいかがなものでしょう?
引用元: 糖尿病_糖尿病管理機器について_インスリンポンプとは [medtronic.co.jp]
Re: (スコア:0)
>手荷物タイプなら身につけずに、普通に機内持ち込み手荷物用の検査ライン(X線スキャナ)にかければいいのではないですか。
というのは本記事インスリンポンプの件ではなく#2150486のコメント
> (泊まりがけの時には可能な限り持参したい手荷物タイプの医療機械を持ってるんで…。)
に対する問いかけでした。
Re: (スコア:0)
患者じゃないから知らなくても当然なのかも知れないが、体内留置タイプとか
# 糖尿病患者なのでAC
Re: (スコア:0)
手荷物用の検査ラインのほうが強度としては
強いんじゃないかな?
#簡単に外せるもんじゃないと思うが
強制透視? (スコア:1)
私はアメリカに渡航したことがありませんので詳しくないのですが、
アメリカだと標準が透視検査で、それを拒否した人が
パットダウン検査になるというイメージだったのですが違うのですかね?
パットダウンを希望しても強制的に透視検査となる場合もあるってこと?
Re:強制透視? (スコア:4, 参考になる)
職員の研修プログラムを要求していることから考えて、そのとき担当した職員の判断ミス、行き違い、知識不足などによるトラブルだったのではないでしょうか。
確かに、インスリンポンプと偽装した爆発物を見た目で見分けることは困難だと思うし。
(普通はインナーの下、腹部に取り付けるので)
Re: (スコア:0)
-全員透視検査
-透視検査機と従来の金属探知ゲートがあって、TSA職員が適当に振り分けて検査させる。
と2通りがある感じです。何らかの理由で(車いすとか歩行に装具が必要な人とか)は横のスペースでパッドダウン検査をしています。
申し出てパッドダウン検査に回してもらえるか判りませんが、込み合っているとTSA職員も機械的な対応になりがちだから、申し出を無視したのかもしれません。