パスワードを忘れた? アカウント作成
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31
2020年3月8日のセキュリティ記事一覧(全2件)
14129888 story
暗号

Let's Encrypt、証明書およそ300万件の強制失効処理を取りやめ 39

ストーリー by headless
影響 部門より
Let's Encryptでは標準に準拠せずに発行した可能性のある証明書およそ300万件を3月5日12時までに失効させる計画を示していたが、最終的に取りやめたそうだ(Let's Encrypt Community Supportの記事[1][2]MozillaのBugzillaArs Technicaの記事The Registerの記事)。

この問題はLet's EncryptのCAソフトウェアBoulderがCAAレコードを再チェックするコードのバグが原因で発生した。Let's Encryptではドメイン所有者確認を30日間有効としているが、CAAレコードは証明書発行の8時間以内のチェックが必要だ。そのため、ドメイン所有者確認から8時間以上経過した証明書発行申請に対してはCAAレコードの再チェックが行われることになる。しかし、申請にN個のドメインが含まれていた場合、Boulderは1個のみを選択してN回チェックしていたとのこと。これにより、ドメイン所有者確認後にLet's Encryptによる証明書発行を禁ずるCAAレコードがインストールされたドメインにも証明書を発行していた可能性がある。

Boulder にバグが追加されたのは2019年7月25日で、バグは2月29日に確認された。影響を受ける可能性のある証明書の大半にセキュリティリスクはないとみられるが、標準に準拠せずに発行した証明書は失効させる必要があるという業界の取り決めに従い、Let's Encryptが発行したアクティブな証明書の2.6%に相当する3,048,289件の失効処理を3月5日5時に開始すると発表。CAAレコードでLet's Encryptによる証明書発行が禁じられていた445件の証明書をはじめ、既に置き換えられているものや使われていないもの計1,711,396件はコンプライアンス期限の5日12時までに失効処理を完了した。しかし、残る1,336,893件のうち65%はインターネットスキャンで使用中であることが確認され、あとの35%は状態を確認できなかったとのこと。

そのため、強制的に証明書を失効させない方がインターネット利用者の利益にかなうと判断したそうだ。その後、295,799件の証明書を6日までに失効処理しており、37,499件は失効処理する前に期限切れになったという。Let's Encryptが発行する証明書の有効期限は90日間であり、影響を受ける証明書は今後、毎日数千~数万件が有効期限を迎えることになる。失効処理を行わなくても5月29日にはすべて期限切れとなるが、利用者に影響を与えないと確信し次第、より多くの証明書の失効処理を行う計画とのことだ。
14130108 story
バグ

2019年に報告された脆弱性が最も多い製品はAndroid 93

ストーリー by headless
製品 部門より
VPN比較サイトTheBestVPNの集計によると、2019年に報告された脆弱性が最も多い製品はAndroidだったそうだ(リポート9to5Googleの記事)。

データは米国立標準技術研究所(NIST)のNational Vulnerability Database(NVD)から抽出したもので、2019年に報告されたAndroidの脆弱性は414件。Debian Linuxが360件、Windows Server 2016とWindows 10が357件で続く。1999年~2019年の通算ではDebian Linux(3,067件)が最も多く、Android(2,563件)とLinuxカーネル(2,357件)、Mac OS X(2,212件)が続いている。

一方、ベンダー別で2019年に最も多くの脆弱性が報告されたのはMicrosoft(668件)で、Google(609件)とOracle(489件)、Adobe(441件)が続く。1999年~2019年の通算でも1位はMicrosoft(6,814件)で、2位以下はOracle(6,115件)、IBM(4,679件)、Google(4,572件)の順となっている。1999年~2019年のデータでCVSSスコアの加重平均が最も高かったのはAdobe Flash Player(9.4)。以下、Adobe Acrobat(9.2)、Microsoft Office(9.1)、Adobe Acrobat Reader(8.9)の順になっている。

なお、英消費者保護団体Which?によると、Androidで2019年にセキュリティ更新が提供されたのはAndroid 7.0 Nougat以降のみだったという。昨年5月にGoogleが発表したAndroidプラットフォームバージョン別データでAndroid 2.3.x Gingerbread~Android 6.0 Marshmallowが合計42.10%を占めていることから、10億台以上の脆弱性が放置されたままだと指摘している(Which?の記事)。
typodupeerror

最初のバージョンは常に打ち捨てられる。

読み込み中...