ハッカーがロシア諜報機関の下請けに攻撃、盗聴向けの各種プロジェクトが暴かれる 19
サイバー戦争は続く 部門より
Anonymous Coward曰く、
「0v1ru$」と名乗るハッカーが7月13日、ロシアの国家諜報機関、ロシア連邦保安庁(FSB)の請負業者SyTechに侵入して7.5TBものデータを奪った。0v1ru$はSyTechのホームページを卑下た笑いをした画像に書き換え、そのスクリーンショットを添えてツイートした(このツイートおよび0v1ru$のアカウントは既に削除されている)。SyTechのサイトは攻撃後、閉鎖されたままとなっている(Fossbytes、BBCロシア、ITmedia、Slashdot)。
FSBはソビエト時代の諜報機関KGBの後継機関であり、米国の連邦捜査局(FBI)と英国の保安局軍情報部第5課(MI5)などと同様の組織だ。彼らの仕事の多くは国内外での電子監視などにある。0v1ru$は別のハッカー集団Digital Revolutionとデータを共有し、Digital Revolutionが複数のメディアにこのデータを提供した。いずれもSyTechがFSBと関連する研究所から請け負ったプロジェクトに関するもので、BBCロシアによるとこれには次のようなものが含まれているという。
- Nautilus:Facebook、LinkedIn、MySpaceなどからデータを収集するために2009年から2010年の間に開始されたプロジェクト
- Nautilus-S:Torユーザーの匿名化を解除するための研究プロジェクト
- Nadezhda:国外のインターネットとのつながりを視覚化、それらを分離できるようにするための計画
- Reward:BitTorrent、Jabber、OpenFT、ED2KなどのP2Pネットワークに侵入、操作を行う
- Mentor:FSBの通信諜報を司る第71330部隊のために開発されたもの。一定のフレーズを含む電子メールアカウントを監視することができる
- Tax-3:連邦税務署にある要人の個人情報を手動で削除する機能を作り出すプロジェクト