英国・ロンドンのエクアドル大使館が、長年保護しているジュリアン・アサンジ氏に対し、11日付で出したとされる大使館内での行動に関する指令書がリークしている(
Código Vidrioの記事、
The Gateway Punditの記事、
The Guardianの記事、
The Vergeの記事)。
アサンジ氏は
2010年にロンドンで逮捕されたが、保釈中の2012年に政治亡命を求めてエクアドル大使館に入り、現在まで滞在を続けている。大使館の外では保釈中に逃亡したアサンジ氏を逮捕しようと
英警察が待ち構えているため、アサンジ氏は大使館外に出ることはできないものの、大使館内では比較的自由に行動できていたようだ。しかし大使館は3月、アサンジ氏がエクアドルと他国の間で外交問題を引き起こすような政治的発言をしないという約束を破ったとして、
アサンジ氏のインターネットアクセスをブロックする。また、訪問者をアサンジ氏の弁護団に限定し、警備会社の契約も打ち切ったという。
リークした文書は(
PDF)はスペイン語で書かれたもので、全9ページ、規定は32項目におよび、守られない場合はアサンジ氏に対する外交的庇護を打ち切ると明記されている。英訳が添付されるとの記載もみられ、英訳の文書(
PDF)も公開されているが、(文書自体が本物だとして)アサンジ氏に渡された英訳と同じものなのか、リークしたスペイン語の文書を英訳したものなのか明確ではない。
規定は訪問者・通信・医療の3つに大きく分けられており、訪問者に関しては事前に書面による承認が必要なことや、訪問者を大使館が記録すること、規定を守らない訪問者は英当局に通報することなどが定められている。通信についてはWi-Fiサービス提供やアサンジ氏が使用できる通信機器、3月にブロックの原因となった外交上の問題を引き起こす発言を控えることなどが記載されている。