MIT、暗号化された情報を復号せずに処理できる DB「CryptDB」を開発 18
ストーリー by reo
暗号屋さんは大変だ 部門より
暗号屋さんは大変だ 部門より
danceman 曰く、
MIT の研究者らが、暗号化されたデータを復号せずに機密性を維持したまま検索やソート、演算処理などを行えるデータベースソフトウェア CryptDB を開発したとのこと。同ソフトウェアは 10 月に開催された Symposium on Operating System Principles でお披露目されている (Forbes の記事、本家 /. 記事 より) 。
CryptDB は、データを「タマネギの皮」のように何層にも暗号化し、各層をそれぞれに違った鍵で守るという仕組みとなっている。極めてセキュリティー性の高いソフトウェアであるもののどんな演算処理も行えるというものではなく、例えば平方根の計算はできないとのこと。こうした完全準同形暗号は既に Gentry が 2009 年に発表しているが (IBM のプレスリリース)、暗号化されたデータを処理するのに膨大な時間がかかってしまうという欠点があった。だが CryptDB の場合、一般的な演算処理に 15 % から 26 % の時間を上乗せした程度で済むとのこと。実用性の伴う完全準同形暗号化ソフトウェアとしては世界初といえるのかもしれない。
同研究は Google 及び Citi グループからの資金援助を受けており、今後は機密性の高い情報の漏洩を防ぐのに各所で役立つことになるのかもしれない。
完全準同形暗号じゃないと思う (スコア:2)
SOSP 2011 の論文 [mit.edu]を眺めたけど、 CryptDB [mit.edu] は fully homomorphic encryption を使っていないと思うよ。
タマネギの皮を剥いていったら (スコア:1)
何にもなかった!
Re:タマネギの皮を剥いていったら (スコア:2)
データとはそういうものです。
Re: (スコア:0)
何にもなかった!
データの本質(うまみ)は、皮にあるのだよ
検索できるんだったら (スコア:0)
復号できなくても内容を推定されちゃうんでね?
DB自体を復号する必要がない代わりに検索文字列を秘密鍵で暗号化しないといけないとか?
Re:検索できるんだったら (スコア:2)
よくあるパスワード管理システムなどで使われる
・事前に暗号化済みパスワード(パスワードのハッシュ)を登録
・入力されたパスワード(のハッシュ)と比較
ということと似たようなものではないかと思うのですが,どうなんでしょう?
シーザー暗号のような単純な写像に基づく暗号化でなければ問題ないかと.
Re: (スコア:0)
箱の中にコカコーラの製法が記されたメモがあることは推定できても
レシピは漏れないんだから問題ないのでは?
Re: (スコア:0)
select * from レシピ where 材料 = コカイン
0件
select * from レシピ where 材料 = バニラ
1件
こういうこと?
Re: (スコア:0)
ソートできる=大小比較可能なら
最悪でも log2n の計算量で復号できない?
Re: (スコア:0)
あと復号しなくても値を変更できるということは改竄防止の役にも立たなくなるような。
Re:検索できるんだったら (スコア:1)
x = x + n のようなトランザクション情報を残して、複合化するときに計算しているのかも。
・・・検索できるのか?
Re: (スコア:0)
暗号化したまま処理できるというだけの話なので、認証・許可の話は別問題でしょう。
検索したユーザに権限の無い情報は、当然検索結果に反映されないようにすべき。
(ところで、よくある検索ワードの予測機能なんかも、そういったロックが掛かっているのだろうか・・・)
Re: (スコア:0)
たとえばサーバクラック等でDB情報が漏洩したときに「データは暗号化されているので心配ない」と言えるかどうか。
Re: (スコア:0)
テキストだったら、短い単語を総当たりで検索していけば、すぐ解読できそうな気も。
Torとの違い (スコア:0)
玉ねぎの皮のように暗号化といえば、すでにTor [torproject.org]がありますが、この仕組みと似たようなものでしょうか?
Re: (スコア:0)
似たような他のDBとの違いならともかく、全く別分野であるTorと比較して何になるんでしょうか。
多重防壁 (スコア:0)
何層ものセキュリティをかいくぐって目的に到達
というよくある描写が現実のものに!
Re: (スコア:0)
そうなんですよね。
たとえば一層の総当たりなら「ただいま全パターンの30%終了」で終わることもあるはずなのに
アニメなどでは100%にならないと終わらない (しかも、残り時間がきちんと予測できる)
ハッキング描写が多いので、さすがスーパーハカーと思っていました。