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Anonymous Coward
on 2022年09月04日 14時12分
(#4318677)
(日本の)ローマ字読み風。…いや、真面目な話で。
a i u e oを、文字通りに発音するのは、ギリシャ・(古代ローマ時代までの)ラテン語の特徴です。表音文字体系だった訳で、その流れを組む俗ラテン語の特徴を色濃く残す言語こそ、e を エ のままに読む言語です。つまり、イタリア語・スペイン語やフランス語、さらには、(日本語表現のために作られた)ローマ字読みがそれらに当たります。
・スペイン語 repositorio : Control de versiones [wikipedia.org] 俗ラテン語をよく残している筆頭がスペイン語です。後述の通り、イタリア語の方はコンピュータ用語は英語からの逆輸入になってしまったので。これはイタリアがWWⅡで敗戦国側だったせいでしょう(IAEAが俗ラテン語に近い公用語としてイタリア語ではなくスペイン語を選んだ背景も恐らく同じ)。depósito、depotも使います。 ・イタリア語 repository (△repositorio, X ripostiglio) : Controllo versione [wikipedia.org] イタリア語のコンピュータ用語は英語から逆輸入されて、repository もしくは depot が英語のままの読みで用いられてます。でも訛りは入ってます。日本語でピアノには「鍵盤」を使うのに、コンピュータでは「キーボード」しか使わない事と同じ類ですね。物置部屋・納戸・クローゼットには ripostiglio が用いられていて、こちらも文字通りに「リ」発音です。 ・ポルトガル語 repositório : Sistema de controle de versões [wikipedia.org] ポルトガル語の e は「エ」発音のままなのですが、rの方の発音が変わってしまって「レ」ではなく「ヘ」読みです。repositoryは、Googleのイタリア語翻訳内で「リポジトリ」と英語読みされますが、ポルトガル語翻訳中での英単語「repository」はしっかり「ヘポジトリ」と読まれます。これが現地での英語ポルトガル風発音を反映した結果なのかどうかは詳しくありません…。 ・フランス語 dépôt (X repositoire) : Gestion de versions [wikipedia.org] 現在、コンピュータ用語のリポジトリには、dépôt (ラテン語depositum由来) が使われてます。référentielという言い方もあるそうですが、Wikipedia(fr)では dépôt ですね。 ・ポーランド語 repozytorium : System kontroli wersji [wikipedia.org] ポーランド語は16世紀以降に発展し、日本同様19世紀以降に外来語を多々借用した言語のため、元々の使い方では、実にいろんな表現(składnica, magazyn, etc..)に分かれているのですが、コンピュータのリポジトリについてはラテン語由来の repozytorium が使われてます。 ・ドイツ語 Repository: Versionsverwaltung [wikipedia.org] こちらも英語が逆輸入されていますが、ドイツ語訛りしますね。日本語の「リポジトリ」を読んでる風に聞こえます。
…英語 repository : Version control [wikipedia.org] 肝心の英語が抜けてましたね、上記各サイトの repository を含む部分を Google翻訳とかで発音させてみると、各言語での訛り具合がよく分かると思います。英語が母音を軽視し過ぎとも言えるかも。repoと略したり、depotを使うこともある、とありますね。
GitHub レポジトリ (スコア:1)
「レポジトリ」ってどこ風の発音なんだろ。
米語だと「リパジトリ」、英語だと「ルポジトリ」、
日本語だと一般に「リポジトリ」だと思うけど。
Re:GitHub レポジトリ (スコア:0)
(日本の)ローマ字読み風。…いや、真面目な話で。
a i u e oを、文字通りに発音するのは、ギリシャ・(古代ローマ時代までの)ラテン語の特徴です。表音文字体系だった訳で、その流れを組む俗ラテン語の特徴を色濃く残す言語こそ、e を エ のままに読む言語です。つまり、イタリア語・スペイン語やフランス語、さらには、(日本語表現のために作られた)ローマ字読みがそれらに当たります。
repositoryの語句の由来はラテン語で「レポジトリウム」と「レ」読みでした。
・ラテン語 repositōrium :
「モノを置く物、トレー、(現在のrepository同様の)物置・棚・取り置き物」の意味。中世ラテン語の頃に、倉庫、宝箱や墓などの意味が加わりました。
一方で、リポジトリの語句の由来はラテン語にあるものの、コンピュータ用語では、英語から逆輸入されたり、語源の異なる別単語が用いられたり、e以外の部分が変化するなどして、○○語風と言うと語弊を招く形になってます。よって、最も語弊のない(ある意味当然な)由来を挙げるとなると、日本のローマ字読み風、となるわけです。類似の例としては、ウイルス(英語発音はらビールスだろう))が挙げられます。ウイルスはラテン語読みから来ていますが、ウィールスではなくウイルスな辺りがローマ字読み風です。最近は医学の発展が英語ベースなので、百年もすると「ビールスと読め!」になるかもしれません。
これが冒頭の回答の理由です。
さて、具体的に、各言語で repository (コンピュータ用語として) がどう読み書きされているかを確認しましょう:
・スペイン語 repositorio : Control de versiones [wikipedia.org]
俗ラテン語をよく残している筆頭がスペイン語です。後述の通り、イタリア語の方はコンピュータ用語は英語からの逆輸入になってしまったので。これはイタリアがWWⅡで敗戦国側だったせいでしょう(IAEAが俗ラテン語に近い公用語としてイタリア語ではなくスペイン語を選んだ背景も恐らく同じ)。depósito、depotも使います。
・イタリア語 repository (△repositorio, X ripostiglio) : Controllo versione [wikipedia.org]
イタリア語のコンピュータ用語は英語から逆輸入されて、repository もしくは depot が英語のままの読みで用いられてます。でも訛りは入ってます。日本語でピアノには「鍵盤」を使うのに、コンピュータでは「キーボード」しか使わない事と同じ類ですね。物置部屋・納戸・クローゼットには ripostiglio が用いられていて、こちらも文字通りに「リ」発音です。
・ポルトガル語 repositório : Sistema de controle de versões [wikipedia.org]
ポルトガル語の e は「エ」発音のままなのですが、rの方の発音が変わってしまって「レ」ではなく「ヘ」読みです。repositoryは、Googleのイタリア語翻訳内で「リポジトリ」と英語読みされますが、ポルトガル語翻訳中での英単語「repository」はしっかり「ヘポジトリ」と読まれます。これが現地での英語ポルトガル風発音を反映した結果なのかどうかは詳しくありません…。
・フランス語 dépôt (X repositoire) : Gestion de versions [wikipedia.org]
現在、コンピュータ用語のリポジトリには、dépôt (ラテン語depositum由来) が使われてます。référentielという言い方もあるそうですが、Wikipedia(fr)では dépôt ですね。
・ポーランド語 repozytorium : System kontroli wersji [wikipedia.org]
ポーランド語は16世紀以降に発展し、日本同様19世紀以降に外来語を多々借用した言語のため、元々の使い方では、実にいろんな表現(składnica, magazyn, etc..)に分かれているのですが、コンピュータのリポジトリについてはラテン語由来の repozytorium が使われてます。
・ドイツ語 Repository: Versionsverwaltung [wikipedia.org]
こちらも英語が逆輸入されていますが、ドイツ語訛りしますね。日本語の「リポジトリ」を読んでる風に聞こえます。
…英語 repository : Version control [wikipedia.org]
肝心の英語が抜けてましたね、上記各サイトの repository を含む部分を Google翻訳とかで発音させてみると、各言語での訛り具合がよく分かると思います。英語が母音を軽視し過ぎとも言えるかも。repoと略したり、depotを使うこともある、とありますね。
Re: (スコア:0)
英語ならバイラスじゃね。ビールスはドイツ語と言われていたはず。