おっとそれは違います. そっちは51% attackと呼ばれているものですが,Selfish miningは半分より少ないパワーで行うことができる攻撃です. 初出は Eyal, Ittay, and Emin Gün Sirer. "Majority is not enough: Bitcoin mining is vulnerable." International conference on financial cryptography and data security. Springer, Berlin, Heidelberg, 2014.
あったのかって (スコア:3)
http://www.kk-kernel.co.jp/qgis/HALTAK/FEBupload/nakamotosatoshi-paper.pdf [kk-kernel.co.jp]
暗号通貨の基礎となった論文自体に記述がある内容では。
「その解決策として、良心的なノードが CPU パワーの過半数をコントロールす
る限り、プルーフ・オブ・ワークを使って記録された公開型の取引履歴を攻撃者が変えようとするこ
とが、コンピュータ的に加速度的に実質上実行不可能になっていく P2P ネットワークを提
Re: (スコア:1)
おっとそれは違います.
そっちは51% attackと呼ばれているものですが,Selfish miningは半分より少ないパワーで行うことができる攻撃です.
初出は
Eyal, Ittay, and Emin Gün Sirer. "Majority is not enough: Bitcoin mining is vulnerable." International conference on financial cryptography and data security. Springer, Berlin, Heidelberg, 2014.
具体的には1/3程度のパワーが必要とされていたはずですが今回はどれくらいのパワーを占めていたんでしょうかね.
Re: (スコア:0)
なぜ1/3のパワーでいいのか教えてくれい
Re:あったのかって (スコア:5, 参考になる)
基本的なアイデアを説明しますとストーリー文にもあるように,
攻撃者はブロックを見つけたらすぐには公開しないで溜め込んで,
それを元に次のブロックの採掘を始めてしまいます.
一方,溜め込んだブロックチェーンの長さよりも,
ネットワーク上のブロックチェーンの長さのほうが長くなったときには,
溜め込んだチェーンを捨てて公開されているチェーンを取り込みます.
攻撃者が先にブロックの採掘に成功した場合は,
他の(正直な)採掘者が別のブロックを見つけて公開してそれを元に採掘を始めるよりも前に,
攻撃者は次のブロックの採掘を始めることができるので,
更に次のブロックを先んじて採掘に成功する確率が上がります.
この自分は他の人よりも早く次の採掘を始められるけれど,
他の人が自分よりも早く採掘を始めることはないという非対称性が重要な点で,
例えば攻撃者が50%きっかりの計算パワーを持っていると仮定すれば,
攻撃者が採掘を始めてから次のブロックを見つけるまでにかかる時間の期待値は
他の参加者が採掘を始めてから次のブロックを見つけるまでにかかる時間の期待値と同じですから,
先に採掘を始めることができた分だけ,次のブロックを早く見つけることができるわけです.
結果としてこの時間差を埋める分だけ攻撃者が必要な計算パワーは50%よりも少なくて良い,
ということになります.
Re: (スコア:0)
双六で自分だけゲームリセットし放題
サイコロの出目が悪い→ゲームリセットを自分が勝つまで繰り返すような感じでしょうか
で、1/3程度の計算力があれば現実的なリセット回数で勝利できると
Re: (スコア:0)
なるほど~わかりやすくて助かります
各マイナーの勢力によって必要なパワーは結構上下しそうですねぇ
Re: (スコア:0)
なるほど、「いつ何時でも他人を引き離す」ためには50%以上必要だけど
「競争状態からたまたま自分が1歩抜きんでた時を起点として(かつ、その事実を周囲には隠すことで)引き離す」なら楽ってことか